言葉よりも、話しかけたい気持ち
今日も、いつもの帰り道を歩いていた。
昨日と同じ道。
昨日と同じ空。
昨日と同じ風。
何か特別なことがあったわけじゃない。
でも、不思議なことがあった。
信号待ちをしていたとき、
一人の顔が浮かんだ。
最近はすっかり連絡もしていない。
特に仲が良かったわけでもない。
それでも、
「この空、あの人も見てるのかな?」
ふと、そんなことを思った。
あの人に、返事を聞きたかったんじゃない。
何かを伝えたかったわけでもない。
でも、あの人が、元気だったらいいな。
それだけ。
それだけの、そんな気持ちが、
静かに私の心を通り過ぎた。
その瞬間、なぜか、少しだけ懐かしくなった。
そういえば昔は、
こんなふうに「誰か」を思い浮かべて、
まるで話しかけるように書いていた気がする。
だから、「届けよう」なんて考えていなかった。
力んでみて、「伝えなきゃ」でもなかった。
ただ、
「これ、あなたにも話したいな」
そんな気持ちから、言葉は始まっていた。
なのに、まだ、あの頃みたいには書けない。
でも今日は、少しだけ思い出した。
言葉より先に、
「誰か」を思い出せた日だった。
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『 私の心が「書けない」と言った日 』
もしかしたら言葉は、探すものじゃないのかもしれない。(前回記事)
