そんな私の姿を、責める気持ちにはなれなかった。
昨日書いた文章を、
今日、もう一度覗いてみた。
少し怖かった。
だって、朝になったらきっと、
全部消したくなると思っていたから。
「あぁ、私って、やっぱり下手だな」
「なんでここで、こんな表現使うの?」
そんな、私が私を裁く声が、聞こえてくると思っていた。
でも、画面を開いた私は、
しばらく何もできなかった。
ううん、正確に言えば何もしなかった。
ひいき目に見なくたって、
昨日の私の文章は上手じゃなかった。
言い回しも、
まとまりも。
直そうと思えば、きっといくらでも直せる。
でも、不思議だった。
だって、そこには、昨日の私がちゃんといたから。
迷いながら。
立ち止まりながら。
それでも、書こうとしていた私がいた。
自分を、文字に刻もうとしている私がいた。
そんな私の姿を見ていたら、
なんだか責める気持ちにはなれなかったの。
そう。
昨日の私は、昨日の私なりに、一生懸命だった。
それだけで今日の私は、じゅうぶんな気がした。
だから私は、昨日の文章を直さなかった。
昨日の私を、消したくなかったから。
もしかしたら、言葉って、
もしかしたら、言葉って──。
未来の誰かに届ける前に、
昨日の自分を救っているのかもしれない。
本当のところは、まだ分からない。
でも、確実なことがひとつだけ。
今日は、昨日の私に、救われたんだ。
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下手くそな言葉が生まれた。でも、今日は消さなかった。(前回記事)
